日本のガウディとも称され独特な世界観、様式を表現する、梵寿綱氏設計の建物。そのエントランスに象徴的に配される『樹下美人図』の塗装工事です。髪の毛を金髪にするという内容です。
まず大変なのはなんといっても養生です。髪の毛先とそれ以外の微妙なライン、境目が肉眼で見ているだけではわかりません。見れば見るほど感覚がおかしくなってきます。そこで指先で微妙な凹凸をトレースして養生していきます。これぞ熟練の技です。写真見て頂くとわかりますが、一体どうなっているか判りません状態です。
そしてやっと塗装です。エアレススプレー塗装で吹き付けていきます。プライマー→中塗材→主材→クリアトップコートの4工程です。そして緊張の養生外しの瞬間です。密閉して作業をしてるのでそれまでどうなっているかわかりません。最後に養生していても僅かにしみ出す所も数カ所程度ですが出てきます。繊細にタッチアップして完成です。
このお建物は有名で、元々いろんな方が写真を撮ってはネットにアップされています。今度は金髪の樹下美人がアップされるのでしょう。楽しみです。